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ベンガルの“虎さん”土呂久へ

2006910日(日)

ベンガルの“虎さん”土呂久へ

インドのコルカタにあるジャダヴプル大学のディパンカー・チャクラボーティ博士は、ベンガル地方の砒素汚染を世界に知らせた人である。それをきっかけに、今や、アジアの大河流域で6000万人が砒素に汚染された井戸水を飲んでいることが明らかになった。博士のニックネームは“ベンガルの虎”。怠慢な政府や地下水利用推進の国際機関を鋭く批判しつづけるからだ。そのチャクラボーティ教授が、98日から12日まで熊本市と水俣市で開かれた「環境被害に関する国際フォーラムー水俣50年の教訓は活かされたかー」に参加して、「解決の道はお金でなく、民衆自身が動くことだ」と強調した。

10日、熊本市から水俣市へ移動する日、回り道をして土呂久へ足をのばした。同行者は、バングラデシュNIPSOM(国立予防社会医学研究所)のアクタール教授である。佐藤慎市さんの案内で鉱山跡を見学、自宅で酸素吸入をつづけるトネさんに会い、土呂久山荘で直さん、ハツネさん、ヨシエさんから体験を聞いた。谷間の村で起きた砒素公害に「悲惨だ」と胸を痛めた。

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その夜、水俣で「喜納昌吉&チャンブルーズ」のコンサートに招待された。アンコールで聴いた「花」は静かで心がやすまった。ところが他の曲は、ドラムやキーボードの音量激しく会場に鳴り渡った。終了後、感想をきかれたチャクラボーティ博士は、心臓がどくどく高鳴るポーズをして、「保険証がないかと床の上を探した」と笑わせた。<健康によくなかった>というジョークである。

日本滞在中、博士は小噺を連発して周囲を笑わせた。“ベンガルの虎”ではなくて、まるで“ベンガルの寅さん”だった。これまで参加したフォーラムは、世界の学者たちとの論争の場だった。今回はちがった。環境汚染の被害者との交流が“虎”の心を解放したようにみえた。インドネシアの金鉱、ブラジルのマンガン鉱周辺で健康被害に苦しむ住民に、サンプルを送ってくれれば汚染物質の解明に協力する、と約束した。  (KK

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